極北で

極北で (新潮クレスト・ブックス)

極北で (新潮クレスト・ブックス)

1616年北極海で、一人きりで越冬した男の物語。
厳しい寒さと孤独、食料の乏しさ、あらわれる過去の幻などと、航海日誌とが交互に出て来て、おもしろいけれど、読んでいると 確実に体感温度が2度は下がっているような気がする。
なので、あったかくして、ちょっとずつ読んでいるので、なかなか、読みすすまなかったが、越冬した男を慕っている若い船乗りの視点になって来ると 凍えるような思いから、一転、人間の世界に戻って来たという感じがして、読みすすめることが出来た。