喉が痛い。
鼻が少しだけ、つまっているようだ。
用心のため、一日、横になって過ごす。
生姜はちみつ紅茶を飲む。


ここのところ、ずっと、更新していない間に読んでいた本。




飛ぶ教室 (講談社文庫)

飛ぶ教室 (講談社文庫)

子どもだって、ときにはずいぶん悲しく、不幸なことだってあるのだ…。20世紀初頭。孤独なジョーニー、頭の切れるマルチン、腕っぷしの強いマチアス、弱虫なウリー、風変わりなゼバスチャン…個性溢れる五人の生徒たちが、寮生活の中で心の成長を遂げる。全世界が涙したケストナーの最高傑作を完全復刻。


わかってるんだけど、泣けるのよね。



唐島英治クインテットの面々が遭遇した不思議な出来事や謎。テナーサックス奏者・永見緋太郎の鮮やかな名推理は―。ライヴ感溢れる文体が魅力の“日常の謎”的ジャズミステリシリーズ、第二弾。名古屋のライヴハウスに現れたという伝説のブルースマンにまつわる謎、九州地方の島で唐島と永見が出合った風変わりな音楽とのセッションの顛末、“密室”から忽然と消失したグランドピアノの行方、など七編を収録。田中啓文おすすめのジャズレコード、CD情報付。


これがドラマ化されたら、誰が永見やるといいかなー!?などと考えながら読んでしまった。



猫は引越しで顔あらう 猫探偵正太郎の冒険4 (光文社文庫)

猫は引越しで顔あらう 猫探偵正太郎の冒険4 (光文社文庫)

同居人のミステリー作家・桜川ひとみの転居にともない、東京で暮らし始めた正太郎。早速仲よくなった隣猫、フルフル(アメショー系シルバータビーもどきの大きな去勢雄)とニンニン(茶虎と白の混じった小柄な避妊雌)のコンビと一緒に、新しい街で、新しい冒険に大忙し!?下町の情緒に馴染み、正太郎が活躍する四つの事件。好評シリーズ、いきなり文庫で登場。


住み慣れた滋賀を離れて、東京へ引越してしまった桜川ひとみ先生と正太郎。
話はどれも面白いけど、関西人としては ちょっと寂しい。



スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人 (講談社文庫)




国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

今の僕という存在に何らかの意味を見いだそうとするなら、僕は力の及ぶかぎりその作業を続けていかなくてはならないだろう―たぶん。「ジャズを流す上品なバー」を経営する、絵に描いたように幸せな僕の前にかつて好きだった女性が現われて―。日常に潜む不安をみずみずしく描く話題作。


スプートニク…』も『国境の南…』も、どちらも もやもやした不安感のようなものを感じる作品だった。



ハナシがはずむ! (笑酔亭梅寿謎解噺 3)

ハナシがはずむ! (笑酔亭梅寿謎解噺 3)

世紀の襲名対決! 青春落語ミステリー第3弾
東京vs大阪、世紀の大名跡を賭けた襲名対決に、師匠の梅寿が危篤で更なる跡継ぎ争いまで勃発!? 騒動に巻き込まれながらも落語の腕を上げていくツッパリ竜二から、ますます目が離せない!


相変わらず、殴られまくりの竜二。気の毒すぎる。
師匠の梅寿危篤で、このシリーズ、どうなるんやろか!?と思ったら… ほっ。



桜さがし (集英社文庫)

桜さがし (集英社文庫)

中学時代から十年来の仲間である歌義、陽介、綾、まり恵の四人は、今は作家として京都郊外の山奥に独居する恩師・浅間寺のログハウスに招待され、その途中の山道で一組の男女と出会う。幸福そうに見えた二人だったが、一ヶ月後に心中死体で発見され…。出会いと別れ、つらい恋、そして事件。四人に訪れる人生の岐路。古都の移ろいゆく季節の中、せつない青春群像を描く、傑作ミステリ連作集。



風精の棲む場所 (光文社文庫)

風精の棲む場所 (光文社文庫)

京都・北山の奥深く、“地図にない村”へやって来たミステリ作家・浅間寺竜之介と愛犬・サスケ。村祭りの奉納の舞を見てほしいという少女に誘われたのだ。通し稽古の会場で、幻色の蝶を模した優美な舞に、竜之介は圧倒される。その直後、衆人環視の密室の中、舞手の少女の一人が胸を刺され、息絶えていた。村の伝説と乙女たちの想い。美しく、せつない本格ミステリ


猫探偵正太郎シリーズにも登場する浅間寺先生と飼い犬サスケが活躍するスピンオフものかと思って期待していたので、少し肩透かし。
でも、『桜さがし』も『風精…』も どちらも切なくて、いい話でした。



巧みな手紙の書き方は、文章のプロに学ぶ!
催促、苦情、お願い事。とかく手紙は、書きにくい。言いにくいことをうまく伝える方法は? 後腐れないような言い回しはないだろうか? 悩んだときは、文章のプロの見本に学ぶ。文字で思いの丈を伝える一冊!


笑える手紙、泣ける手紙、真面目な手紙、ミステリーな手紙…
手紙、色々。



若くても老いても、しっとりと生きている女たちに訪れたしあわせの囁き。フリージアシクラメン、チューリップなどさわやかな花の香り漂う六つの愛の物語。表題作ほか5つの短編を収録。


『卯月鳥のゆくえ』が、いい。
地味で淋しげに見える卯女子さんのかわらない毎日にあらわれた小さな恋が切ない。



幻色江戸ごよみ

幻色江戸ごよみ

怪異・怨霊、そして人の情。江戸の片隅で、貧しくも精いっぱい生きた人々の喜びと悲しみを、四季折々の風物とともに綴る珠玉の12篇。時代小説の新しい世界を開示した待望の作品集。


ぞくっとさせながらも、じんとさせられる。