昨日、神戸まで出掛けるという久しぶりの遠出をしたせいか、これまた、久しぶりに遅くまで出ていたせいか、体がダルイので、休養の日と決める。
いちにち、本の虫。


羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

青春3部作完結編
1982年秋 僕たちの旅は終わる すべてを失った僕のラスト・アドベンチャー
美しい耳の彼女と共に、星形の斑紋を背中に持っているという1頭の羊と<鼠>の行方を追って、北海道奥地の牧場にたどりついた僕を、恐ろしい事実が待ち受けていた。1982年秋、僕たちの旅は終わる。すべてを失った僕の、ラスト・アドベンチャー村上春樹の青春3部作完結編。野間文芸新人賞受賞作。


村上春樹堀江敏幸も主人公が やたらと珈琲を飲むので、カフェイン抜き生活をしている身としては読みながら とても辛かった。


本泥棒

本泥棒

わたしは死神。自己紹介はさして必要ではない。好むと好まざるとにかかわらず、いつの日か、あなたの魂はわたしの腕にゆだねられることになるのだから。これからあなたに聞かせる話は、ナチス政権下のドイツの小さな町に暮らす少女リーゼルの物語だ。彼女は一風変わった里親と暮らし、隣の少年と友情をはぐくみ、匿ったユダヤ人青年と心を通わせることになる。リーゼルが抵抗できないもの、それは書物の魅力だった。墓地で、焚書の山から、町長の書斎から、リーゼルは書物を盗み、書物をよりどころとして自身の世界を変えていくのだった……。『アンネの日記』+『スローターハウス5』と評され、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどで異例のベストセラーを記録中の、新たな物語文学の傑作。


死神が語り部となって、本泥棒リーゼルの人生が語られる。
ナチス政権下のドイツが舞台で、ユダヤ人青年を匿う、しかも死神が語り部ということで、重く暗く、反戦や人種差別がテーマかと思えば、感情をまじえない死神目線で淡々と物語がすすんでいくので、背景は重いのだけど、読み難くない。
そういうナチスユダヤや戦争などを背景にした“物語”と“ことば”についての話、という感じを受けた。
分厚い本だが、ぐいぐいと読みすすみ、2時までかかって読了。
主人公リーゼルの周囲の人たちが どの人も魅力的で、特に養父のハンスは最高。