フランス日記

フランス日記: 日々ごはん 特別編

フランス日記: 日々ごはん 特別編

高山なおみさんのフランス旅日記。
旅の日記というのは、普段の日常の日記とは違って、また、おもしろい。
特に夫婦2人の旅というのは その関係なども含めて、普段の生活よりも、よりいっそうその関係が濃縮されたように浮かびあがって来る気がする。
この本の中でも どちらが主導権(?)を握るのかや そのスタイル(生き方のようなもの)で、喧嘩をしたり、気まずくなったりしている様子が 読んでいる方はおもしろく読めた。


ちょっとした相手の言動で自分の人生観(スタイルのようなもの)が変わってしまうこと、ガラガラと崩されてしまったり、というのがとてもよくわかる。
まだ、20代前半の頃、付き合っていた人と ご飯を食べに(国内)行き、イタリアン・レストランで いつもと同じようにビールを頼む相手に ちょっとしたショックを受けたことがある。
私は「イタリアン(フレンチ)=ワイン(頼まないといけない)」という考えに凝り固まっていたので、普段と同じように自分の好きなもの(ビール)を頼む相手を見て「これで いいんだ…」と軽いショックを覚えたことがあったので。
結局、いつも同じ自分でいられるということは格好いい。
でも、その場所や店によって雰囲気に どっぷりとはまって演じる(なりきる?)楽しみというのもあるから、結局、本人が楽しんでいれば どちらでもいいのだ。
きっと、一番、格好悪いのは 自分が楽しんでいないこと、ただ、周りを気にして皆と同じに振舞おうとしていることではないかな。